今回はオモチャとのプレイはお休みして、わたくしが以前に体験した女性用風俗についてを数回に分けて記してみたいと思います。ご興味がある方や、内情を覗いてみたいと思う方々の一助にもお使いいただけたらと存じます。ギャンギャン喚き、吠え、全身でのたうちまわった夜の回顧録でございます。
動機
当時30歳を目前にしたわたくしは、ぜひ20代の内に女性用風俗を体験しておきたいという好奇心による願望を持っておりました。もちろん恐れや「騙されたらどうしよう」という不安はありましたが、今を逃せばあっという間に時は経ってしまう。今こそが永遠に最も若いのだという想いが、わたくしに火にも飛び込む覚悟を与えました。
探索
「女性用風俗」このワードだけでも検索すれば、大手グループのサイトが1つ2つと出てきて、さらにその中から全国各地の店舗と、そこに在籍する男性たちの煌びやかな情報が氾濫いたしております。そうです、オモチャと同様に女性用風俗もまた、社会には溢れかえっているのでございました。
その情報の多さ、あまりの煌びやかさはわたくしの視界をぼやかせ、頭はクラクラとめまいがいたします。一体何をどう選べば良いのか全く分からなくなってしまい、もはや何を求めていたのかすら忘れてしまう強烈さでございました。わたくしはページを閉じ、今一度、自らの目的を問い直しました。
そもそも、わたくしが女性用風俗に興味を持った理由はただ1つ。「プロの妙技」を知りたいという目的に尽きます。
セックスはコミュニケーション。愛する方や、愛したいと思う方に自分を身体ごと打ち明け、また反対にお相手のことを知る為に行うもので、性的快楽を得る為だけに行うものではないというのがわたくしの持論でございます。(心の充足と身体の充足は必ずしも一致しないと思っております。)
そのため、大手グループが売り出している「イケメンが一晩中愛します」や「本物の恋人のようにイチャイチャしましょう」というような疑似恋愛のフレーズは、わたくしの目的には一致しておりません。そうです、わたくしはセックスをしたいのではなく、イキ狂いたいのです。もう一度検索結果を目で追い、そしてふと目に留まったのが「アロマオイルマッサージサロン」の情報サイトでございました。要するに、性感マッサージでございます。
――これだ……。
わたくしは確信いたしました。
見てみれば先ほどの大手グループとは正反対。個人で経営されている方が多く、施術師としてお顔をハッキリと出されている方もちらほらいらっしゃいます。謳い文句も「整体」「施術歴20年」などご自身の技術や、疲労回復/リンパケア/エイジングケアなど効果にフォーカスされております。何よりサイトが白うございます。ギラギラとした大きな文字や、ファンタジーな単語が並んでおりません。健全すぎて本当にここで性的なサービスを受けられるのかが怪しくなってくる程でございました。
おそらくこの情報サイト上では「性的サービスを行っています」というような決定的な文言を書いてはならない決まりでもあるのでしょう。真っ当な施術の中に「男性ならではの手で」や「骨盤底筋などデリケートな部分も」などの表現を潜り込ませることで、こちらが望みさえすれば性的サービスを行ってくださるということをなんとか匂わせていらっしゃいました。(こちらが性的サービスという怪しさを一直線に求めながら、それをお店が真っ当に証明しようとすればするほどにじむ健全さに不安を覚えるこの一連の矛盾は、今もわたくしを悩ませています。)
予約
価格帯を見てみると、どこも「60分6000円〜」と、普通のマッサージ店と大差ないお店がほとんどでございました。中には同じ時間で2万円弱のところなどもございましたが、サイトから伺える料金差は施術内容よりも“M区やS区は高単価”というような地域性あるいはターゲット層の違いが大きいように見受けられました。こういう時は高くも安くもない中間が妥当。施術師さんが顔出しされていて、初回サービスで120分が1万円で受けられるお店を選びました。
そこからはすぐでございました。予約メールを入れ、タイミングが良かったのか驚くほど迅速なご対応をいただきその日の内に施術を受けることが決まりました。迅速すぎ不安になった程でございます。ガラガラの飲食店に入る時の不安と似ております。しかしもはや後の祭り。今更何を恐れることがありましょう。毒を喰らわば皿まで。ここまで来れば騙されてなんぼでございます。メールには予約時間と、「お身体のお悩みを以下からお選びください」という、簡単な設問が書かれておりました。
わたくしは「全身揉みほぐし」と「不感症」のボックスにチェックを入れ、返信しました。
時刻は14時、昼下がり。予約は19時、晩夏の宵の口。
